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【観戦記】琉球キングス-浜松・東三河フェニックス(5/9)

オーバータイムにもつれる激戦は、浜松#20ナイル・マーリーのブザービーターで幕を閉じた
ナイル・マーリー
ブザービーターを放つ瞬間。#20マーリーにマッチアップする#5アンソニー・マクヘンリーに#8太田敦也がダウンスクリーンをセットし、ブロックへ飛ばせない
キングス 69(17-16.17-19.16-17.15-13.4-6)71 浜松 *OT
【スターティング5とマッチアップ】
#14岸本隆一(176cm) – #47並里祐(170cm)
#6金城茂之(183cm) – #6ジャメイン・グリーン(203cm)
#9小菅直人(187cm) – #11岡田慎吾(188cm)
#5アンソニー・マクヘンリー(202cm) – #22モー・チャーロ(203cm)
#54キブエ・トリム(209cm) – #8太田敦也(206cm)
【観戦記】
ポジション通りにいけば、浜松#6グリーンにマッチアップするのは#9小菅です。しかし、キングスは#6金城をマッチアップさせました。両選手の身長差は20cm。
浜松は全選手に得点力があるため、ボールをシェアされると守りにくいチームです。そこで、キングスは意図的にミスマッチを作ることで、あえてそこを攻めさせた可能性があります。どこを攻めてくるかが分かっていれば、対策を打ちやすいからです。
序盤はお互いに手の内の探り合いで、第1クォーター(Q)の10分の間にキングスは11選手、浜松は10選手をコートに送り込みました。コーチからすれば、各選手の今日の状態を見極めると同時に、早めにボールを触らせることでプレーオフという特異な雰囲気に慣れさせる狙いがあったのではないかと思います。
両チームのディフェンスはマンツーマン。浜松のガード陣はオールコートでプレッシャーをかけます。対するキングスは、浜松#20マーリーに対して#9小菅がフェイスガードです。
第2Qに入ると、キングスは#54トリムと#4アンソニー・ケントのツインタワーを起用します。ガードは外国籍センターの扱いがうまい#3並里成。両チームの戦力を比較して、外国籍のピュア・センター二人がいることが強みのキングスは、そのアドバンテージを最大限に発揮します。この策が奏功し、キングスが徐々にリードを広げていきます。
しかし、キングスは必要なファウルと不要なファウルを繰り返し、#54トリムと#4ケント、さらに#8大宮宏正の3人が前半で3ファウルを犯し、インサイド陣がファウルトラブルに陥ります。キングスはオンザコート1でゾーンを敷きますが、浜松は3ポイントシュートで応戦。劣勢の中、#3並里の活躍でなんとか互角の展開に持ち込み、34対35と1点のビハインドで前半を終えます。
第3Q、浜松はファウルトラブルのインサイドを攻め立てますが、キングスのディフェンスは集中していました。その集中力を攻撃につなげたいところですが、イージーレイアップを2つ続けて外すなど、流れを掴めそうなところで掴めない。もどかしい展開が続きます。
そんな中、浜松の点取り頭#22チャーロが股関節を痛めてベンチに下がります。ファウルトラブルのキングス同様、両チームのベンチワークがシビアになります。
試合は拮抗したまま第4Qに突入しますが、キングスは好調の#4ケントと#32山内盛久を早い段階でベンチに下げてしまいます。その意図は、すみません、自分には分かりませんでした。
激しい試合は両チームの体力と集中力を削っていきます。浜松はスタミナの影響か、終盤になるにつれ得意の3ポイントシュートが落ち始めます。対するキングスも、ファウルで得たフリースローが決まりません。お互いに決定力を欠くなか、試合は延長戦に突入します。
延長残り19.7秒、69対69の同点で浜松サイドラインからのスローイン。この時点での残りタイムアウト数は、キングスが「1」、浜松が「0」です。
キングスからすれば、浜松のインバウンズにプレッシャーをかけ、タイムアウトを取りたいシチュエーションを作りたかったのではないでしょうか。だって、浜松はもうタイムアウトを取れないのですから。
しかし、インバウンズパスはノープレッシャーで浜松#20マーリーの手に渡ります。
そこから、#20マーリーは#8太田のダウンスクリーンを使ってブザービーターを決めます。これはブザービーターである必要がありました。なぜなら、キングスの残りタイムアウト数「1」を使わせないためです。

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • おはようございます!
    大田選手の必死のスクリーンの様子が良く分かりますね!!
    ここぞ!っていう時の各選手の確実なプレーの現れデスネ。
    昨日は山内選手のプレーに心躍りながら観戦してましたが、
    そういえば第4クォーター終盤はベンチでしたね。
    でも、山内選手は重たい時間帯を打破できる選手ではないかと思ってます。
    今日は喉がちぎれるまで応援します!
    なにがなんでも決定戦まで取りましょう
    Go!kings!

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