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bjリーグはいよいよ終盤戦へ。キングスの見どころ。

テレンス・ウッドベリー
2013年2月21日(木)正午をもって、bjリーグ2012-13シーズンの選手契約が凍結されました。これにより、今後トレードや新規契約を行うことは出来ず、現有戦力で残り試合を戦うことになります。
キングスはシーズン中盤以降、勝ちきれない試合が続いています。僕はてっきりカンフル剤として戦力のテコ入れがあると思っていました。
しかし、シーズン途中に選手を入れ替えることにはリスクが伴います。例えば、新規獲得した選手が期待する水準に達していない場合や、選手がコーチの方針や起用法に溶け込めない場合です。フロントやコーチングスタッフはさまざまな選択肢がある中で、「選手の入れ替えは行わないことが最善である」という結論に至ったのでしょう。
今シーズンのキングスの戦いぶりを見てきて、いま不安に感じていることを2つ挙げます。選手の新規獲得やトレードの可能性が無くなった今、これらの不安要素をどのように取り除いていくか。それがすなわち終盤戦の見どころになります。
1.シックスマンの不在
昨シーズンは成功率50%の3Pシューター=デイビッド・パルマーがベンチに控えていたため、得点に苦しむ時間帯は彼を投入すればなんとかしてくれました。流れの中で彼の得点力を活かすことが出来なかったという反省点はあったものの、個人技で打開してシュートまで持って行けてしまうデイビッドの存在感は絶大でした。
今シーズンのキングスはオフェンスで苦しんでおり、攻撃で良い流れを作れないまま試合を終えてしまうことが多々あります。せっかくディフェンスで辛抱できているにも関わらず、オフェンスの停滞ムードを払しょくできない状況です。
キングスはディフェンディング・チャンピオンであり、また昨シーズンから主力が変わっていない分、対戦相手から研究されています。しかし、今シーズンからキングスに加入したテレンス・ウッドベリーがボールを持っている時に、相手チームが後手に回っている場面が多いように思います。それが得点に結びつくかどうかは別として、彼のところでイニシアチブを取れている。
ウッドベリーをオフェンスの起爆剤として今まで以上に機能させることが、後半戦の鍵を握っていると思います。彼は調子が良いとボールを持ちすぎてしまう傾向があるので、チームプレーとしての調和が鍵となります。
2.インサイドの迫力不足
これは僕の考えですが、バスケットはインサイドで勝敗が決まります。どんなに良いシューターを揃えたところで、外でボールを回しているだけではなかなかシュートチャンスを作ることはできません。相手を中に押し込んでからのインサイドアウトのパスがあるからこそ外が活きてきますし、リバウンドが安定していればいるほどシューターは安心してシュートを打てるものです。
昨シーズンはディリオン・スニードという重量級センターがいたため、インサイドに安定感がありました。しかし、今シーズンはガード&フォワード軍団のため、昨シーズンと同じような戦い方は望めません。
個人的にスモールラインナップのチームは好きです。また、小さなチームが大きいチームを倒すところが沖縄バスケの醍醐味であり、今シーズンのキングスのラインナップは応援したくなります。現有戦力でいかにしてインサイドに迫力を出し、厚みを増していくか。これからのキングスに注目です。
ジャーフロー・ラーカイ

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

コメント

コメント一覧 (2件)

  •  さばにさん 所感を読んで自分も同感です!
     
     

  • やっぱりさばにさんの所感はわかりやすいいですね~!!、いつも感心させられます。毎回「なるほど・・・」とうなずきながら読んでます。
    これからもわかり易い解説楽しみにしています^^

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