キングス 84(14-24.24-16.25-23.21-19)82 千葉
今節のキングスは菅原洋介と山城吉超が遠征に帯同していません。千葉はスモールラインナップなので、力強いプレーが持ち味のこの二人がお留守番に回ったものと思われます。
逆に、前節の岩手戦に続いて遠征に帯同したのはルーキー=岸本隆一。以前のキングスは各クォーターの最後のオフェンスを並里のシュートで終えることが多かったですが、このプレーに対しては他チームの対策が進んでいます。現在はクォーター終了間際に並里を下げて岸本を投入し、ボールを回して的を絞らせにくいオフェンスを展開しています。
千葉のディフェンスは、並里に対してはオールコート。盛久や小菅らバックコート陣に対してもタイトに付き、逆に外国籍選手に対しては離れ気味に守っていました。これはガードにペネトレイトされた場合のヘルプに備えると同時に、キングスの外国籍選手に外からシュートを打たせたいという狙いがあったのではないかと推測します。ハイピックに対してはスイッチアップで対応し、コフィンコーナーまで押し出してスティールを狙います。
千葉はシューターのテレンス・ウッドベリーに対しても離れ気味に守っていました。シューターとしては前が空いているのでシュートを打ちたくて仕方がなかったと思いますが、そこをグッと堪えてペネトレイトを多用します。すると千葉の最長身選手=マーキス・グレイ(206cm)にファウルがかさみ、前半だけで3つ。第1Qこそイニシアチブを取られましたが、第2Qから第3Qにかけてはキングスのリズムで試合が進みます。
第3Q残り2分36秒、キングス3点リードの場面で千葉は後半2回目の60秒タイムアウトを取ります。後半通して3回しか取ることが出来ない60秒タイムアウトの2回目を早いタイミングで取ったということで、ここが勝負どころと見たキングスはディフェンスのプレッシャーを一気に強めます。しかしここで突き放すことは叶わず、勝負は終盤までもつれました。
決めれば決め返される緊迫の第4Q。残り23秒で盛久が得意のスクープショットを沈めて84対82。千葉はタイムアウトを挟んで最後の攻撃を仕掛けますが、キングスが虎の子の2点を守りきり勝利を収めました。
この試合の千葉のターンオーバー(TO)は19個。相手のミスに助けられた試合でもありました。また、千葉のオフェンスリバウンド(OR)も19個で、TOとORが共に19でオフェンス回数が相殺されています。両チームのインサイドの強さは互角か、キングスが強いくらいだと思うので、OR19は取られ過ぎ。それだけ、千葉は自分たちのリズムでシュートを打てているということなのかもしれません。
キングスのディフェンスの目標は相手を60点以内に抑えること。明日はタフショットを打たせてディフェンスリバウンドをしっかりと確保するキングスらしい試合に期待します。
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