いよいよ決戦の朝を迎えました。
5月10日(土)・11日(日)は沖縄市体育館でbjリーグ カンファレンス セミファイナル“琉球ゴールデンキングス-浜松・東三河フェニックス戦”が行われます。bjリーグを2度制覇したチーム同士の対戦であり、プレーオフの戦い方を熟知した両チームの対戦は序盤からヒートアップすること必至。
これまでの対戦結果と、この試合の見どころを記します。
【レギュラーシーズンの対戦結果】
11/23(土) ○キングス 85(12-9.25-24.16-14.32-22)69 浜松●
11/24(日) ○キングス 77(8-14.29-10.19-13.21-27)64 浜松●
04/12(土) ○キングス 87(25-14.24-15.19-21.19-27)77 浜松●
04/13(日) ○キングス 80(18-16.22-19.15-10.25-23)68 浜松●
04/26(土) ○キングス 72(12-15.25-7.8-23.16-16.11-6)67 浜松●
04/27(日) ○キングス 78(23-18.20-23.22-21.13-10)72 浜松●
レギュラーシーズンにおける直接対決の結果はキングスの6戦全勝。しかし、6回も対戦すれば対策が進むのも当然というべきか、回を追うごとに点差は縮まり接戦になっています。
外国籍選手が3人まで出場できる第2Qにキングスが一気に突き放す傾向があり、プレーオフにおいても第2Qが鍵になると予想します。これはキングスの得点源である#5アンソニー・マクヘンリーと#2ドゥレイロン・バーンズを同時にコートに立たせることができるため、浜松からすればディフェンスの絞り込みが難しいことに起因していると思われます。
【予想スターティング5とマッチアップ】
#14岸本隆一(176cm) – #1大石慎之介(174cm)
#6金城茂之(183cm) – #15アキ・チェンバース(193cm)
#9小菅直人(187cm) – #0ジャメイン・ディクソン(189cm)
#5アンソニー・マクヘンリー(202cm) – #8太田敦也(206cm)
#50ジェフ・ニュートン(205cm) – #44サイラス・テイト(203cm)
浜松には#15チェンバース(193cm・G)と#8太田(206cm・C)、二人の日本国籍の長身選手がおり、ここがストロングポイントになります。前回対戦時の4月27日の試合では#15チェンバース+#8太田+外国籍選手3人というラインナップを試しており、この5人の平均身長はなんと198.8cm。
“浜松の高さ vs キングスのスピード”という時間帯が長くなると予想します。
【キングスのレギュラーシーズンの戦績】
43勝9敗・西地区1位
1試合平均77.7得点(リーグ8位)/68.5失点(リーグ1位)
【浜松のレギュラーシーズンの戦績】
27勝25敗・西地区4位
1試合平均74.5得点(リーグ14位)/74.8失点(リーグ7位)
【カンファレンス セミファイナルの見どころ】
浜松はプレーオフ1stラウンドで強豪・福岡を倒し、勢いに乗って試合に臨みます。対するキングスは試合間隔が2週空いており、立ち上がりに注目です。
レギュラーシーズンにおける沖縄開催試合の審判はほぼ固定メンバーですが、プレーオフでは別の方がアサインされることが多いため、笛の感覚の違いに早めにアジャストする必要があるでしょう。
キングスは1-4(※)から始まるオフェンスを多用します。
※1-4:ポイントガードがトップの位置でボールを持ち、それ以外の4選手がエンドラインと平行に並んだところから始まるセットオフェンスのこと。
#50ジェフがポストでパッサーとなり、バックドアプレーを演出。#3並里成と#54キブエ・トリムはセットで起用されることが多く、2メンゲームや#54トリムのローポストからの1on1でチームにリズムを与えます。
ディフェンスではフロントコートから積極的にプレッシャーをかけます。しかし、浜松は#1大石と#0ディクソンのツーガードがボール運びを行い、つなぎ役としてセンターライン付近に#8太田が立つ盤石のプレスダウンを展開。スティールからイケイケの試合になるとは考えにくいです。
対する浜松は、ポイントガード=#0ディクソンの能力を活かしたホーン(※)を多用してオフェンスを組み立てます。
※ホーン:ポイントガードがトップの位置に立ち、ハイポストに二人、コーナーに二人を配置したところから始まるセットオフェンスのこと。突破力とパスセンスを併せ持つガードのいるチームに有効。
また、キングスに対して高さで勝るため、ポストアップでディフェンスを収縮させてからの合わせのプレーで得点を重ねます。
キングスとしては、浜松の#0ディクソンにマッチアップするであろう#9小菅と、カバーリングディフェンスの要である#5マクヘンリーがキーマンとなります。この二人のうち、どちらかがファウルトラブルになるようであれば苦しい。
キングスは得点が停滞している時間帯に#2バーンズの個人技頼みになる傾向があります。レギュラーシーズンで浜松との対戦で得た479点のうち、約27%にあたる127点が#2バーンズによるもの。プレーオフで的を絞らせないオフェンスをできた時、3つ目のチャンピオンリングが見えてくると思います。
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