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プレーオフへ向けて、キングスが更にステップアップするために

昨年10月15日(土)の開幕戦からキングスの2011-12シーズンが始まり、早6ヶ月。この間、進化を続けてきたキングスですが、「これまでにどこが良くなって、ファイナルまでの1ヶ月間でどんな準備をすべきなのか」を自分なりに整理するため、ここ数日は開幕直後の試合やプレシーズンゲームの映像を見ていました。
その中で、開幕当初から現在まで解決されていない課題に気づきました。それは…
「得点が取れない時に、オフェンスが#5アンソニー・マクヘンリー(マック)一辺倒になること」です。
アイソレーションからマックのドライブでファウルを誘い、フリースローで得点を稼ぐのはキングスの十八番です。相手からすればファウルの残量計算もしなければならず、非常にやっかいだと思います。
しかし、プレーオフともなれば相手も対策を打ってくるでしょうし、そもそもプレーオフに出場してくる強豪チームであればマックには優秀なディフェンダーをマッチアップさせてくるでしょう。4月22日(日)の千葉戦のようにマックが負傷しないとも限りません。窮地に立った時のオフェンス・オプションが一つでは心許ないのです。
そこで、キングスの中でまだ十分に力を発揮しきれていないこの選手に注目しました。
デイビッド・パルマー
かつてシーズンMVPを獲得したこともあるリーグ屈指のクラッチ・シューター、#12デイビッド・パルマーです。
アーリーオフェンスからの3Pシュートはパルマーの大好物なので、これが決まった時はチームに勢いが出ます。しかし、ゲームの流れが悪い時やオフェンスが重たい時間帯になると、比例してパルマーの存在感も薄くなってしまうことが多いように思います。
セットオフェンスの中で、パルマーを1stオプションに据えたフォーメーションがもっとあって良いと思いますし、残り時間が少ない時にパルマーにシュートを打たせるスペシャルプレーがあると、対戦相手としては今まで以上にキングスに脅威を感じるのではないでしょうか。
ボールをシェアして全員でシュートチャンスをクリエイトしていくのがキングスのチームバスケなので、特定個人の能力に頼ったフォーメーションは好まれないのかもしれません。しかし、相手より一つでも強い箇所があれば、徹底してそこを突くのが勝負事の鉄則です。また、ある選手にシュートを打たせるために全員が協力して動くことも、チームバスケです。
パルマーをどう使うかというところにチームオフェンスの“のびしろ”がありますし、プレーオフに向けて、キングスはまだまだ強くなると思います。

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

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