リーグ優勝という最高の形で幕を閉じた今シーズンのキングスですが、そこにたどり着くまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。キングスの2011-12シーズンを振り返ります。
開幕前、ディフェンディング・チャンピオン=浜松とのプレシーズンゲームに2連勝し、中国で行われたABAマルコポーロカップではオンザコート2というレギュレーションの中で日本人選手が躍進。長らく戦列を離れていた金城茂之も復帰し、優勝へ向けた確かな手ごたえの中でbjリーグの開幕を迎えました。
キングスは開幕直後の10戦を8勝2敗と大きく勝ち越してスタートダッシュに成功。11月に入るとデイビッド・パルマーを獲得し、まさに盤石の体制が整ったかに見えました。
しかし、ここからチームに暗雲が立ち込めます。
ジャーフロー・ラーカイが左手親指の骨折により離脱。得点・リバウンド・スティールの3部門でチーム最多の数字を残していたレジー・オコーサが退団。金城茂之が再手術を決断…。
対戦相手のキングスに対する研究も進み、アンソニー・マクヘンリーに意図的にミドルシュートを打たせるよう仕向けるチームもありました。ファイナルズではあからさまにマックを狙ってファウルゲームを仕掛けられましたから、ファイナルMVPを獲得した反面、マックにとっては課題を突きつけられたシーズンでもありました。
3Pシュート成功率50%を誇るパルマーを戦術の中で活かしきれない上、シーズン中盤以降は並里成が不調。マックが孤立する場面もしばしば見受けられました。結果的にレギュラーシーズン最高勝率でホームコートアドバンテージを勝ち取ったものの、シーズン終盤は勝ったり負けたりを繰り返す不安定な状態にありました。
それでも優勝できたのは、一発勝負のファイナルズで最高のパフォーマンスを発揮できるよう、精神面・身体面を万全の状態に整えたことにあると思います。
いったいどのような準備をしてきたのか。
それはおそらくトップシークレットでしょうけれど、一つだけ間違いなく言えるのは、昨年・一昨年と、あと一歩のところで悔しい思いをしてきた経験を活かしたこと。
チームと共に悔し涙を流してきたファンからすれば、あの経験を無駄にせず、今シーズンの優勝へ結びつけてくれたことが何よりも嬉しかったのではないでしょうか。
苦しい時間帯を救った山内盛久のハッスルプレー。気迫で高さを上回ったディリオン・スニードやジェフ・ニュートン、ラーカイのリバウンド。最高の舞台で美しい弧を描いたパルマー、小菅直人、並里のジャンプシュート。落ち着いたゲームメイクでアクセントをつけた与那嶺翼。アグレッシブにリングを狙い続けたマックと澤岻安史。
すべては桶谷大というマエストロによって奏でられたキングス協奏曲。その音色に、有明を黄金色に染めた多くのキングスファンが酔いしれました。
#1ディリオン・スニード。
#2澤岻安史。
#5アンソニー・マクヘンリー。
#6金城茂之。
#8与那嶺翼。
#9小菅直人。
#11山城吉超。
#12デイビッド・パルマー。
#21レジー・オコーサ。
#32山内盛久。
#33ジャーフロー・ラーカイ。
#37並里成。
#50ジェフ・ニュートン。
キングスダンサーズ。
キングスブースター。
目次
コメント
コメント一覧 (3件)
前島さんの、手のペイント凄いっすね(^-^)
今シーズンは終わっても感動します。
キングス選手、ブースター、ダンサーズなどと出会えたのは凄く感謝しました。V2を目指すようにキングスを応援します。
与那嶺選手の言葉で「山もあり谷もありのシーズンでしたが優勝を勝ち取った」のように来季も優勝してほしい。私にとって最高なシーズンでした。ありがとう!!
今シーズンで戦った選手のサインは宝物です。
さばにさん お疲れ様でしたよ。
GO KINGS
サバニさんのblog楽しく読ませていただいてます!いつも冷静で納得できる内容でキングスが負けた時の所感も私の負けた悔しい気持ちを落ち着かせるほど深いです!今シーズン前半は浜松はなかなか勝ててない時期もサバニさんは、浜松は上にあがってくると以前blogで言ってましたが、まさにそのとうりになりました!やっぱりさばにサン、深いです!
キングスが初優勝した時は、スタメンがほぼ全試合フル出場状態だったと思いますが特に今シーズンはまんべんなく選手を出場させていたように感じて、誰がでてもキングスのチームプレーがまとまってるようにみえたので本当に良いシーズンでした!また来シーズンに向けてキングス貯金始めます!