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キングスが手に入れた新たな武器

並里成
ご存じの通り、12月16日(日)のホーム島根戦は66対78で敗れてしまいました。15連勝の後の3連敗で通算15勝3敗。
僕は例のごとく試合後に観戦記を書いていたんですが、なかなかポジティブなことを書けずにいました。今週の週間MVPは島根#4ジェラル・デービスで決まりだろうなぁ…とか。
なので、今回は少し視点を変えてみます。この試合で見せたキングスの新たな武器について。
日曜日の試合の第2Qでキングスがやっていたディフェンス、あれ何をやっていたか分かりましたか?
僕は分かりませんでした。
ゾーンディフェンスであることは間違いないのですが、2-3とか1-2-2といった陣形がなく、各々が自分の担当エリアを外れてしまうんです。ゾーンはボールが動くことでディフェンスも動きますが、まるでマンツーマンのように人に合わせてディフェンスが動く場合があるんです。それによって空いたエリアには別の選手がローテーションで入ります。
僕は目を凝らして、キングスが何をやっているか理解しようとしました。
ダイヤモンド・ワン? →違う
トライアングル・ツー? →違う
マッチアップゾーン? →違う
まさかスイッチングのマンツーマン? →違う
自問自答を繰り返しましたが、けっきょく試合会場では答えが出せず、家に帰ってbjTVで観戦し直しました。
で、分かりました。
キングスがやっていたのは、
カズディフェンス
と思われます。
カズディフェンスとは、中村和雄さん(秋田ノーザンハピネッツHC)が考案したディフェンスのこと。浜松でアシスタントコーチをしていた遠山向人HCがキングスの選手に伝授したのでしょう。
キングスが日曜の試合でやっていたそれは、現時点の完成度では秋田に遠く及びません。しかし、3連敗中という暗いトンネルの中で、新しいことにチャレンジしているという光を見つけることができました。
「青は藍より出でて藍より青し」ということわざがあります。師の考案したシステムを、跡を継ぐ者がより進化させて継承することができたなら、最高の恩返しですよね。プレーオフを迎える頃、キングスはどんな窒息ディフェンスを見せてくれるでしょうか。

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 初めてコメントします。
    いつもサバニさんの【所感】を楽しみにブログ拝見しています。日曜日の島根戦の所感は 特に気になっていました。
    私の気持ちの中で ずっとモヤモヤしてたのが このブログを読んで救われた気持ちです。ありがとうございます。
    新たなチャレンジに向かっているキングス また楽しみになりました(^-^)

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