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【観戦記】岸本隆一選手、日本代表デビュー戦

ジョーンズカップ2016、日本 – チャイニーズ・タイペイAの試合を観ました。
観戦記を書き始める前に、「そもそも日本代表の試合を観る楽しみってなんだろう?」ということを想起しました。
これに関しては20年くらい前、自分なりに答えは出ていて、「敵として対戦した時にあれだけ苦労した選手が、味方になるとこんなにも頼もしいのか!」という感嘆と、「そのライバル選手同士が、同じJAPANのユニフォームを着てコートに立っている」という一体感だと思います。
たとえば、bjリーグ2013-2014シーズンのファイナルで、キングスは秋田ノーザンハピネッツと対戦しました。当時の秋田のエースだった富樫勇樹には、岸本と並里成が交代でマッチアップしたにも関わらず、最後まで彼を止めることができませんでした。勝利はキングスが拾ったものの、あの試合での富樫の活躍は、今でも沖縄のファンの記憶に鮮明に残っています。
あの富樫が、今大会ではキングス岸本と同じチームで戦う。しかも『JAPAN』の看板を背負って海外のチームに向かっていく。ここから得られる高揚感は、クラブチーム同士の対戦では絶対に味わえないものだと思います。
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日本のスタメンは#2富樫勇樹、#22藤井祐眞、#33遠藤祐亮、#5満原優樹、#43永吉佑也。台湾は帰化選手である#50クインシー・デイビス(203cm)にボールを集め、インサイドを攻め立てます。いきなり0-7とリードされた日本が最初のタイムアウト。
タイムアウト明け、日本は#2富樫のオンボールスクリーンを起点にして反撃します。#50デイビスのポストプレーにはダブルチームを徹底。10-12と追い上げた4:12、今度はタイペイがタイムアウト。タイムアウト明け、日本はドロップゾーン。17-17の同点で第1ピリオドを終えます。
第2ピリオド、日本はポイントガードを#2富樫から#7篠山竜青に替えますが、アンラッキーなファウルを取られたところで#41岸本隆一イン。8:59、17-17の同点の場面でした。
日本は試合を通じて、ちびっ子ガードのオンボールスクリーンを起点にし、そこからの合わせやキックアウトのパスで攻撃を組み立てますが、即席チームゆえの連携に課題が残ります。パスを受けた選手が体勢を立て直してから次のプレーに移るため、その間にディフェンスに間合いを詰められてシュートを打てない、もしくはブロックを受ける場面が目立ちました。
ディフェンスではドロップゾーンが機能し、苦しいシュートを打たせるものの、飛び込みのリバウンドからセカンドチャンスを与えたことが悔やまれます。攻防共に課題を残した試合となりました。
日本 55(17-17.10-14.16-23.12-22)76 チャイニーズ・タイペイA
#41岸本は、#2富樫、#7篠山に次ぐ3番手PGとしての起用でした。しかし、日本はこれからさらに7試合を戦います。大会終盤、重要な局面で起用されるPGが誰になっているか。今後の活躍に注目しています。

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

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