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【所感】琉球ゴールデンキングス-高松ファイブアローズ戦

—– 4月11日(土) ○沖縄 94-86 高松● [BOXスコア] —–
—– 4月12日(日) ○沖縄 94-84 高松● [BOXスコア] —–
昨年9月、関東大学リーグ江戸川大-東京成徳大戦を観に行った時のこと。江戸川は終始2-3ゾーンを敷いていたのですが、ボールサイドのローポストに対しては、ボールが入る前の段階で二人掛かりで挟み撃ちにするという変則的なゾーンをしていました。
ひと言にゾーンといっても様々な形がありますし、指導者の考えや対戦相手によって無数のバリエーションがあるわけですが、今節で高松が行ったゾーンは残念ながらキングスに対して有効ではありませんでした。キングスはたしかにゾーンアタックのうまいチームではありませんが、その部分だけをクローズアップし過ぎて対策を打ってしまったように見えます。日曜は点差が離れましたが、もう少し早くマンツーマンに戻していたらどちらに転ぶか分からない試合でした。
高松は二人の外国人選手が不在ということで、インサイドに比重を置いたディフェンスをしていました。最も露骨にそれを実践していたのはババカ・カマラで、マッチアップのクリス・エアーがペリメーター付近でポンプフェイクをしても微動だにせず、逆にツーハンドアームアウェイ(腕二本分くらいの距離)で守っていました(笑)
そして今さらながら、中川カズはやっぱりうまいですね。感情をあらわにすることなく、勝利のために淡々と任務を遂行する必殺仕事人という印象です。
これに対して、キングスの土曜の内容はひどかった。
澤岻直人が徹底マークを受けてバックコートでボールを持てなかったことはともかく、結果的にジェフ・ニュートンとアンソニー・マクヘンリーがボール運びをはじめる始末。ガードの澤岻と金城茂之はさっさとフロントコートに行ってましたけど、これをもし昨シーズンのHC=ヘルナンド・プラネルズ氏が見たら顔を真っ赤にして激高していたことでしょう。ガードの仕事は何なんだ?って話ですし、勝ちはしたけどジェフとマックに負荷をかけすぎた1日でした。
ブライアン・シンプソンとクリス・エアーは、ここのところ対戦相手に対してではなく、プレイタイムを含めた采配面にフラストレーションを溜めているように見えます。ブライアンは露骨につまんなそうな顔をしてベンチに座っていますし、クリスはベンチに下げられる時にACのキース・リチャードソンに怒鳴り散らしています。いや怒鳴り散らすのはいつものことなんですが、その声の荒げかたのボルテージが従来比1.5倍くらいになってる。
そういう外国人選手のガス抜き役を買って出て、選手がコート上で最高のパフォーマンスを発揮できるようにオンでもオフでも縁の下で砕身しているのがキース。いつもベンチ裏で見てますけど、今シーズンのキングス躍進の最大の功労者は彼だと思います。

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この記事を書いた人

「バスケットボールマガジン 琉球バスケ王国」や「バスケットボール沖縄」、バスケットボール専門誌「OUTNUMBER」などに記事を寄稿しています。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • マクヘンリーのボール運びは、キングスのオプションの一つだと思いますよ。
    その証拠にHCから後で何も言われたと言う様子も無かったですし・・・。
    逆にベンチからの指示で、それが上手く伝わって無かった為にニュートンが
    ボールを運ぶ事に繋がってしまったのだと私は解釈しましたが・・・。
    そう言う重要なミスであれば、タイムアウトなり何なりで確認をすると思いますよ。
    またあのオプションはマクヘンリーを休ませる為にも使えるオプションですので、
    何時もなら、リバウンドを奪うと直ぐにマックは前に走って行きます。
    それをタクシにさせ、マックはチャンスがあればロングパスで点を無ければゆっくり
    ボールを持って上がって来れば良い訳ですし・・・。
    また、あれには高松に対しては良いオプションだな!と私は思って見てました。
    カズ選手はディフェンスリバウンドも良く奪います。
    真中に位置していれば両側のこぼれ球に対しても反応出来ますが、サイドの方に位置
    にマークさせておけば、タクシをその位置に配置させマークさせて置けば、ディフェンス
    リバウンドを減らす効果が見込めます。
    特にアウト側に多くなる金城の3ポイントシュートの際、失敗しても逆側に位置する
    アウト側のリバウンド能力の高いカズ選手はそのリバウンドに中々関与する事が出来ません。
    あれは良い判断だったと私は思っております。

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