滋賀 80(23-22,18-27,16-18,23-21)88 京都
キングスへの挑戦権を賭けたプレーオフ・ファーストラウンド第1戦。会場のボルテージは開始前から最高潮。異様な雰囲気の中、試合を終始支配したのはアウェイの京都でした。
滋賀は京都のインサイド陣をファウルトラブルに陥れようというゲームプランだったのではないかと思います。ローポストからの1on1や強引なカットインを多用しますが、それが結果的にチームとしてのリズムを分断していました。京都がもう少しゾーンディフェンスを使ってくると予想していましたが、マンツーマン主体だったことで裏をかかれたかもしれません。
京都は、昨シーズンMVPのウェンデル・ホワイトが退団したことで、皮肉にもチーム全体の得点バランスが良くなったように思います。特に相手がゾーンをしてきた時に、ボールをスウィングしてフリーを作り出すのは今シーズンのbjの中で一番うまいんじゃないかな。日下やクライバーらレンタル移籍組がチームにフィットしてきたことも大きいです。
京都はそのオフェンス力に目が行きがちですが、シーズン終盤の好調を支えているのはディフェンス。インサイドにボールが入った時にトラップを仕掛けて、パスアウトされた時の拡散がめっぽう速いです。3Pシューターの多いキングスが今シーズンの京都に負け越しているのは、インサイドアウトのパスに対するディフェンスの拡散の速さにやられていることが原因の一つだと考えています。
今日の試合を振り返ります。
【1Q】
両チームのスターティング5とマッチアップは以下の通り。
11藤原 – 0瀬戸山
31城宝 – 9仲村
0マイキー – 7ラウーフ
33ライス – 2レジー
2ゲイリー – 17フェイ
ディフェンスはお互いにマンツーマン。4分50秒、京都60秒タイムアウト後にクライバー、村上、日下、トリムINで2-3ゾーン。このメンバーチェンジには戦術的な意味もあったかと思いますが、プレーオフの異様な雰囲気に慣れさせるために早めに起用したと考えます。お互いにシュートがよく決まって23-22。
【2Q】
オンザコート2の第2Qにおける両チームのスターターは以下の通り。滋賀は第1Qのスターターから4人を入れ替え。
5小川、9岡田、15寺下、33ライス、45シェファー
89日下、0瀬戸山、9仲村、33クライバー、54トリム
じわじわとリードを広げられる滋賀はゾーンを試しますが、逆にシューターをフリーにしてしまいます。前半終わって城宝が無得点。こういう時にライスに活躍して欲しいのですが、爆発的に得点したかと思えば、コート上から存在感がなくなってしまう時間帯もあることが以前から気になっています。41-49と京都8点リード。
【3Q】
後半のスターターとマッチアップは前半と同じ。
埼玉時代のレジー・ウォーレンは感情面で自分を抑えられずゲームを壊すことがあったのですが、大人になりました。57-67と京都がリードを10点に広げて最終クォーターを迎えます。
【4Q】
第4Qにおける両チームのスターターは以下の通り。
5小川、9岡田、0マイキー、2ゲイリー、45シェファー
50村上、0瀬戸山、7ラウーフ、17フェイ、54トリム
滋賀のディフェンスは2-3ゾーン。京都は村上(178cm)、日下(174cm)、ラウーフ(183cm)が同時に出ている時間帯が長かったため、滋賀としてはもう少し高さのミスマッチを突きたかったところです。オフィシャルタイムアウト明けの滋賀はオールコートディフェンスを仕掛けますが、詰めきれずタイムアップ。ホームで初戦を落としました。
☆ ☆ ☆
明日の第2戦は13時ティップオフです。
京都は、今日機能していなかった1-4から始まるオフェンス(ナンバープレーかモーションか)をどう修正してくるか、そしてゾーンディフェンスをどのように使ってくるかに注目しようと思います。
滋賀は今日が悪すぎたので、明日は立て直してくるでしょう。
目次