今年も県高校総体を1回戦から決勝まで観戦しましたが、今大会を一言で表すと「変革」でした。決勝戦終了後に小禄の嘉陽先生が「沖縄のバスケが変わってきた」とおっしゃっていたとおり、各チームさまざまな試みで新しい可能性を見せてくれました。
近年、沖縄の高校生チームが全国大会で上位へ行けない状況が続いていますが、あと何年かすると「2010年の美ら島総体が沖縄バスケの転換期だった」なんて言われる時代が来るかもしれませんし、実際そうなって欲しいです。
【男子】1.興南 2.小禄 3.北中城 4.美来工科
決勝戦で見せた興南のディフェンスはゾーンの陣形を敷いて大きくハンズアップ。ゾーンディフェンスと思わせておいて、小禄がエントリープレーに入った途端にマンツーマンを仕掛けたり、はたまたゾーンだったりとディフェンスに変化をつけていました。関東大学バスケでもこのようなプレーを見たことがありますが、相手からするとやりづらいですよね。
また、センターライン付近でトラップを仕掛けたりオールコートで当たったりとバリエーションは豊富で、何を契機に誰が指示を出しているかが分かりませんでした。
昨年のウインターカップで興南は福岡第一に敗れてベスト16。その時の井上先生は「全国大会でベスト4、決勝を狙えるチームを作る」と語っておられましたが、決意を実行に移していると感じました。
【女子】1.西原 2.那覇 3.糸満 4.中部商
3年生の経験と選手層の厚さで糸満が優勝候補筆頭と予想していました。
那覇はウインターカップに出場したぶん新チームの始動は遅かったはず。偉大な3年生が抜けた新人戦と小橋川杯は4位。それでも「インターハイまでにチームを作る」と語っていた屋嘉コーチの強い信念がベアーズを2位へ押し上げたと思います。
4強に残ったチームに実力差はほとんど感じられませんでしたが、西原が勝利した要因はフィジカルの強さにあると感じました。
インターハイをすっ飛ばして気の早い話なのですが…
10月に開催される山口国体は少年女子が全県出場。今年の高校3年生は札幌山の手の長岡さんを筆頭にゴールデンエイジ。その中で、全国的に見ても沖縄は相当レベルの高いチームを作ることができると思います。
山口、行くかな…。
【その他】
選手の名前や身長、出身中学が分かると観戦の楽しみが倍増しますが、プログラム販売が無かったのは寂しかったです。
☆ ☆ ☆
九州大会:6月17日~19日。長崎県。
インターハイ:7月27日~8月2日。男子は能代市、女子は秋田市。
出場する選手の皆さん、沖縄県の代表として頑張って下さい。
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