【展望】キングス2011-12シーズン

いよいよ本日、キングスはアウェイ福岡で開幕戦を迎えます。
昨シーズンのキングスは開幕直後の6試合を2勝4敗と負け越し、序盤は苦戦を強いられました。これは前シーズンまで中心選手として活躍していたインサイドの要＝ジョージ・リーチの移籍に伴い、新しい戦い方を模索していたことに起因します。
しかし、今シーズンは主力選手の多くが残留し、昨シーズンの良い部分を継承した状態で開幕戦を迎えることができるため、おのずとスタートダッシュへの期待は高まります。
戦力が大きく変わっていないぶん、対戦相手から分析されやすいというマイナス面もあります。しかし、若い並里や陽気なオコーサといった新戦力の獲得により、新チームは飛躍的な進化を遂げる可能性を秘めています。
プレシーズンゲームとABAマルコポーロカップを見て感じたキングスの課題は、ゾーンオフェンスとフリースロー。
近年の有明FINAL4は、各チームがゾーンディフェンスでガチガチに固める傾向があります。これはキングスもしかり。レギュラーシーズンをマンツーマン主体で戦ってきたチームであっても、FINAL4になるとゾーンを多用する傾向にあり、「FINAL4に到達するまでの戦いと、FINAL4を勝ち上がる戦いは別もの」と捉えたほうがよいかもしれません。
キングスが優勝を目指すチームである以上、FINAL4を見据えた戦いをレギュラーシーズンから積み上げていかなければなりませんし、その中でゾーンオフェンスは重要な位置づけにあります。
キングスは今日から福岡との2連戦で、その次は大阪との対戦が控えています。福岡にはゲイリー・ハミルトン(208cm/130kg)、大阪にはウェイン・マーシャル(211cm/120kg)という巨漢選手がいるので、ガード＆フォワード軍団のキングスが彼らをどのように攻略するかが見どころのひとつになります。
ヒザの手術から復帰のラーカイはいきなり全開というわけにはいかないでしょうから、万全の状態でコートに立てる外国人選手はマック、ジェフ、オコーサの3人しかいません。スタミナ配分を含めてこの3人をどう回していくかの采配が重要であると同時に、日本人選手のさらなる活躍が序盤戦の鍵を握ると予想します。そういう意味でも、フルタイム・オンザコート2で開催されたABAマルコポーロカップに出場した意義は大きかったです。
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キングスがスモールラインナップで戦うシーズンとしては2シーズン目に入ります。
バスケットがリングにボールを入れ合うスポーツで、その目標物が高い位置にある以上、身長が高く横幅のある選手をゴール下に置くチームは有利です。しかし、あえてそれをしないキングスの補強には賛否あると思いますが、個人的には賛成です。
僕は沖縄の学生バスケも見るのですが、男子の高校生チームだと一番大きな選手で180cm台ということが多く、去年の美来工科のように最長身が170cm台で全国大会に出場するケースもあります。全国大会ともなると2メートルを超える大型選手もいるわけですが、その中でいかにして全国ベスト16の壁を破るかが現時点の高校チームの課題です。
仮にキングスが身長214cmのビッグセンターを獲得し、その選手を中心にリーグ優勝したとしても、その戦い方を沖縄の学生チームは真似できないのです。
キングスには身長が低くても戦えることや、スモールラインナップでも優勝を狙えるチームを作れることを示して欲しい。沖縄バスケを牽引していく存在であって欲しいのです。
キングスに在籍している日本人選手7人のうち、沖縄出身選手は大多数の6人。沖縄の学生バスケを強化していくことが、引いてはキングスの強化に結びついていくと考えています。