キングス 64(10-13.22-8.13-20.19-9)50 滋賀
【スターティング5とマッチアップ】
#14岸本隆一(176cm) – #13小林遥太(178cm)
#32山内盛久(173cm) – #21加納督大(185cm)
#6金城茂之(183cm) – #1岡田優(184cm)
#5アンソニー・マクヘンリー(202cm) – #14テレンス・ウッドベリー(201cm)
#54キブエ・トリム(209cm) – #4ジェフリー・パーマー(203cm)
【観戦記】
両チームの対戦は今年の1月以来となります。当時の滋賀は怪我人が多く、ディフェンスに課題があり、キングスが2連勝しました。しかし滋賀のディフェンスはこの3ヶ月間で見違えるほど良くなっており、今日は序盤からディフェンス合戦が展開されました。キングスは開始から4分間ノーゴールで、劣勢を打開するためにツープラトンのメンバーチェンジを敢行します。
するとベンチスタートの#8大宮宏正が気を吐き、オフェンスリバウンドやピック&ロール、ミドルレンジのジャンプシュートを沈めてチームに勢いを与えます。第1Q終了時のスコアは10対13。リードする滋賀にキングスが追いすがる展開です。
第2Qの開始直後、#2ドゥレイロン・バーンズのドライブが決まったところで滋賀はすかさずタイムアウトを取ります。この得点は滋賀のセンター#54クリス・ホルムのヘルプポジションが悪いことに起因しており、おそらくこのタイムアウトはディフェンスの指示が中心だったのではないかと予想します。
タイムアウトが明けると#54ホルムのポジション取りが良くなり、滋賀はプレッシャーディフェンスを再開します。そのプレッシャーを回避するためにキングスのシューター陣は“スタック”と呼ばれるスクリーンプレーを用い、#14岸本の3ポイントシュートや#3並里成のバスケットカウントなどで逆転。さらにじわじわと点差を広げていきます。
第2Q残り2分31秒、30対17と点差が13に開いたところで滋賀が前半2回目のタイムアウトを取ります。滋賀としてはこのクォーターが始まってから4点しか取れていないことが問題であり、タイムアウトではオフェンスに関する指示が中心だったのではないかと予想します。
タイムアウト明け、滋賀は小気味よいパッシングからオフェンスリズムを掴みました。前半終了時のスコアは32対21。お互いに外角シュートの精度を欠くなかで、前半終了時のキングスのオフェンスリバウンド数は11、スティール数が9。攻撃回数で上回るキングスがリードを保つ形です。
後半に入ると、滋賀の選手のリバウンドに向かう意識が変わったように思います。次々とオフェンスリバウンドを奪取すると、セカンドチャンスから得点を重ねていきます。
第3Q 7分41秒、9点差に追い上げられたキングスはたまらずタイムアウトを取ります。しかし、タイムアウト明けの最初のオフェンスでターンオーバーを喫し、その後もオフェンスリバウンドを拾われ続ける悪循環で、このクォーターを完全に失ってしまいます。45対41、試合は僅差で最終クォーターへ。
この悪い流れを変えたのは#3並里でした。要所で得点を重ねつつ、ディフェンスでは滋賀のエース#1岡田を封殺。残り1分を切ってファウルゲームをする滋賀に対し、フリースローを沈めたキングスが64対50で逃げ切りました。
キングスの収穫としては、#2バーンズを抑えられ、さらに外角シュートに当たりが来ない中で、#3並里や#8大宮を中心にして勝ちを拾えたこと。
滋賀の収穫としては、キングス相手にこれだけ良いディフェンスをできたことに手ごたえを感じたのではないかと思います。
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