福岡第一の井手口先生にエンデバーや世代別日本代表の強化についてお話をうかがったところ、「スリーポイントプレーをできる選手の育成に力を入れている」そうです。日本代表でのプレーを希望している選手は、ファウルされても決めきる能力を磨いたほうが良さそうです。
キングスマガジンの最新号に宮古バスケ協会の下地先生が掲載されていますが、第一が沖縄に滞在している間の案内役が奇しくも下地先生の甥っ子さんでした。井手口先生にキングスマガジンを差し上げたところ、下地先生を懐かしむと同時に「桶谷さん(キングスHC)のお父さんには以前とてもお世話になった」とおっしゃっていました。
大会前日、第一の大城侑朔から「中部選抜って誰が選ばれていますか?友雅は?」と訊かれました。友雅とは美来工科の照屋キャプテンのこと。パスで会場を沸かせることのできるポイントガードで、今大会も中部選抜の一員として活躍していました。
小禄は「全員がシュートを打てて、全員がドライブできて、そこからの合わせ」が武器のチームですが、今年のチームは特にシュート力があると思います。土曜の小禄-第一戦ではミドル~アウトサイドシュートがことごとく決まり、1ピリ終了時点で27対26と小禄がリードしていました。
ここで第一は相手のスクリーンプレーに対してファイトオーバーを徹底。2ピリの小禄の得点をわずか7点に抑えました。小禄のスクリーンに対してスライドで対応すると、ステップバックやフレアカットでフリーを作られます。繰り返しになりますが、今年の小禄はシュート力があるので、たとえリングから遠ざかる形であってもフリーにさせてしまうと厄介。第一はそれをファイトオーバーを徹底することで防いだ形です。
小禄-洛南戦での洛南ディフェンスは、第一と比べるとスイッチを多用していました。高さでは全てのポジションで洛南が勝り、また全ての選手にクイックネスがあるため、スイッチしてもミスマッチが起きにくいのです。
洛南の選手を見て毎年思うのですが、特別なことをしているわけではないのに強いのはファンダメンタルがしっかりしているからなのでしょうね。大学へ行っても活躍する選手が多いのは、基礎がしっかりしているからだと思っています。
決勝は延岡学園と第一の顔合わせ。2月に行われた九州大会決勝の再現で、共に去年の主力が多く残っています。特に延学は今年が勝負の年。
第一は昨年のウインターカップで大活躍した鵤(いかるが)がスターティングPG。ディフェンスはお互いにマンツーマンでしたが、延学は9点ビハインドとなったところで2-3ゾーンに変更します。第一はゾーンをよく崩していましたが、大会通じてシュートタッチが悪く、フィニッシュを決めきれませんでした。
延学は200cmセンターのバンバがアウトサイドシュートを高確率で決めていました。あのサイズで外もあるとなると、抑えるのは容易ではありません。礼生は個人技を封印して周りを活かすプレーに徹し、選手層も厚い。やはり今年のインターハイの優勝候補だと思います。
Bコート中心に観戦したため、興南の試合をほとんど見られなかったことが残念でした。
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